「問題飲酒」の民族誌-オーストラリアの飲酒の法的規制とアボリジニの動態から-
Project/Area Number |
14J05358
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cultural anthropology
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平野 智佳子 神戸大学, 国際文化学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2015: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | アボリジニ / 問題飲酒 / オーストラリア / 先住民 / 法的規制 / 酒 / 狩猟採集民族 / 介入政策 / 北部準州 / トラブル / 社会関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、オーストラリアの飲酒の法的規制とアボリジニの動態を通じて、北部準州におけるアボリジニたちの「問題飲酒」の実相を解明することである。平成27年度は、現地調査を通して、「白人」に対してこれまで一枚岩的に認識されることの多かった「アボリジニ」の中に立ち現れるさまざまな人間関係を、酒をめぐるやりとりやトラブルに着目しながら検討した。具体的には、2015年7~8月、2016年3月に北部準州第二の都市アリススプリングスと郊外のアボリジニコミュニティ・イマンパにおいて、酒がらみのトラブルをよく起こす「トラブルメーカー」と呼ばれる人々と行動をともにし、彼らが酒を手に入れる過程で周囲の人々といかなる人間関係を結んでいくかを観察した。 これらの現地調査を通じて、厳しい飲酒規制のもとでも、周囲の人々と連携しながら規制をすりぬけ酒を入手する人々や、酒の分配をめぐって激しく衝突する人々の関係性、トラブルメーカーを強く非難しながらも家族としてのつながりを保とうとする人々の動きを把握することができた。 グローバル化にともない大きな変化を強いられてきた先住民社会では様々な問題が表面化しているが、これらの知見をもとにして、問題に対峙する先住民たちの生活実践を明らかにする研究を推進することが期待できる。 平成27年度は、これまでの研究成果を2015年5月、日本文化人類学会で口頭発表した。また、分担執筆者として『単配列思考の人類学』(白川千尋、石森大知、久保忠行編、風響社)に寄稿した。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)