東方キリスト教における死生観-死とその解釈を通じたヘシュカスム的人間理解-
Project/Area Number |
14J05365
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Religious studies
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Research Institution | The University of Tokyo (2015-2016) Sophia University (2014) |
Principal Investigator |
袴田 玲 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 東方キリスト教 / ヘシュカスム / 死生観 / 神化概念 / グレゴリオス・パラマス / ニコデモス・ハギオリテ / 『フィロカリア』 / 正教 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はテクストの原典読解および現地調査という二つの研究方法を採った。 まず、テクストの原典読解に関しては、一昨年から継続しているグレゴリオス・パラマスの『説教』の読解と並行して、ロシア語訳『フィロカリア』を通じてヘシュカスムの影響を受けたと言われるF.ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を読解し、そこに表れる死および死後の生への期待(とくに、徳の高い修道士等に期待された身体の非腐敗性)と、ヘシュカスムの神化概念との影響関係を考察した。また、『フィロカリア』のルーマニア語訳者であり、パラマス研究の草分け的存在でもある同国最大の神学者D.スタニーロアエの著書『正教教理神学』およびルーマニア語版『フィロカリア』への序文を読解し、スタニーロアエにおける神化概念を考察した。また、人間の原罪に関する東西キリスト教会の受け取り方を比較するために、アウグスティヌスの『神の国』とニュッサのグレゴリオスの『人間創造論』およびヨアンネス・クリュソストモスの『創世記講話』、グレゴリオス・パラマスの『説教』とトマス・アクィナスの『神学大全』のそれぞれに認められる原罪観を比較考察した。 次に、現地調査に関しては、8月末から約2週間の日程でルーマニアを訪れ、マラムレシュ地方に残る中世の教会(聖堂)群の装飾、および修道士への聞き取り調査を実施した。また、9月にはロシアにも赴き、同国を代表する神学者であるBasil Louries氏とのインタビューおよびサンクトペテルブルク周辺の教会における装飾の現地調査を実施した。 以上の研究を踏まえ、9月にロシアのサンクトペテルブルクで開催された10th Annual Conference of Asia-Pacific Early Christian Studies Societyにおける発表を筆頭に国内外で5件の口頭発表と2件の論文発表を行った。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(27 results)