リンパ浮腫再生医療を目指した直接リプログラミングによるリンパ管内皮細胞誘導の試み
Project/Area Number |
14J05753
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田口 瑠奈 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | TGF-β / BMP / シグナル伝達 / 再生医療 / リンパ管内皮細胞 / 分化誘導 / 直接リプログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「直接リプログラミング法を用いたリンパ管内皮細胞を作成する方法を確立し、リンパ浮腫の治療法の樹立すること」を目的としている。これまでに転写因子や転写共役因子の遺伝子導入により細胞の分化誘導を試みたが、十分な効率の遺伝子導入に難渋し、安定した研究を継続することが難しいと予想された。そこで本研究では、転写共役因子によるがん細胞の細胞応答の制御に着目した。特にTGF-β/BMPシグナルを負に制御する転写共役因子c-Skiは、リンパ管新生の制御に関わるだけでなく、一部のがんにおいて腫瘍促進的に作用していることが報告されている。本年度はc-Skiの役割が十分に解明されていない腎細胞がんにおけるその機能を明らかとすることを目的として研究を行った。 まずPublic databaseを用いた遺伝子発現解析や、ヒト腎細胞がん腫瘍組織を用いた組織学的解析を行い、腎細胞がん細胞におけるTGF-βシグナル伝達因子の発現を調べた。この結果、正常近位尿細管細胞に比べ、腎細胞がん細胞ではc-Skiの発現が亢進していることが判明した。そこでヒト腎細胞がん細胞にc-Skiを過剰発現した細胞を作成し、マウス腎被膜下に移植を行った。c-Ski過剰発現により腎細胞がん原発腫瘍の形成が亢進することがわかった。また優性阻害性にシグナル伝達を阻害するII型受容体変異体を導入した腎臓がん細胞を移植した場合でも、同様に腫瘍形成が亢進した。さらにTGF-βによる腫瘍形成抑制の機能を検討したところ、TGF-β刺激により腎細胞がん細胞のアポトーシスが誘導され、増殖が抑制された。 以上の結果から、腎細胞がん細胞ではc-Skiの発現亢進によりTGF-βシグナル伝達が減弱することが、腎細胞がんの進展に重要であると考えられた。また、その作用機序として、TGF-βによるアポトーシス誘導作用などが関与していることが推測された。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(6 results)