熱の弾道輸送によるサーマルレクティファイヤデバイスの創成
Project/Area Number |
14J06441
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
萩野 春俊 九州工業大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | フォノン / サーマルレクティファイヤ / 面方向熱伝導率 / MEMS |
Outline of Annual Research Achievements |
近年, 微細加工によりSi薄膜に微細な孔を設けて熱伝導率を下げる研究が数多く行われ, 孔サイズや孔間隔がフォノンの平均自由行程より小さい場合, 熱伝導率の低減効果が得られる成果が報告されている. 格子振動を量子化したフォノン輸送を調べることで, 構造内の熱伝導を知ることができ, フォノン輸送を微細構造を用いて制御することで熱伝導を制御することができる. 通常の熱伝導では, フォノンが拡散輸送されているため, 構造に対する熱の応答は空隙率といった孔形状によらない要素で決まるが, 構造の代表サイズがフォノンの平均自由行程よりも小さくなれば, 構造界面でのフォノン散乱が支配的となる弾道輸送となるため, フォノン輸送が形状に強く依存するようになり, 熱伝導に強い制御をかけられる. フォノン輸送制御を利用したデバイスとして熱整流効果を持つサーマルレクティファイヤへの利用が提案されている. 本研究では非対称な多孔構造からなる薄膜において, フォノンの輸送形態の違いを利用することにより熱整流作用を示す構造の提案を行い, 構造を用いた熱物性制御技術を利用した熱整流効果を検討した. 構造については数値計算ソフトANSYS Fluentを用いて多孔構造中のフォノン輸送をボルツマン輸送方程式を解くことで計算した. フォノンの平均自由行程が構造のサイズよりも大きくなるにつれてカシミア限界へ近づき, 実験で測定された孔構造の配置や形状に従って変化する薄膜の見かけの熱伝導率を計算した. 非対称構造中において微細構造の形状, 代表寸法と平均自由行程の関係に依存する熱整流効果を確認した. 熱流方向に対して非対称な孔を有するSi薄膜をMEMS技術を用いて作製した. 熱伝導率測定と赤外線カメラを用いた薄膜中の熱輸送評価し, 効果は小さいながらも三角形の孔を薄膜中に設けると同一薄膜において孔の向きに従って熱流量が異なることを示した.
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため記入しない
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため記入しない
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)