核酸医薬内包高分子ミセルを用いた放射線増感剤の開発
Project/Area Number |
14J06502
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水野 和恵 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ドラッグデリバリー / 医療イノベーション / キナーゼ阻害剤 / がん治療 / 癌治療 / 放射線 / 核酸医薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、核酸医薬を癌細胞に予め送達して放射線感受性を高めておき、治療効果の増強と副作用の低減を実現することである。両親媒性のポリマーから成る高分子ミセルを活用することにより、より安定的にsiRNAを標的に送り届ける。初年度は、放射線照射により生じるDNA2重鎖切断(DSB)を修復するタンパクの遺伝子をターゲットとしたsiRNA を用いて、細胞レベルで放射線増感効果が得られることを確認した。その後、マウス皮下腫瘍モデルを作成し、siRNA 内包ミセルを尾静脈投与後、腫瘍内 mRNA 量をRT-PCR により測定したが、mRNA 量の有意な低下は得られなかった。腫瘍の大きさや、薬剤投与のタイミング、siRNA へのコレステロールの付加、キャリアの変更等を行ったが、いずれも有意な差は得られなかった。原因として、標的タンパクの量に対して送達されるsiRNAの量が十分でないことや、生体内では周囲の環境により、何らかのネガティブフィードバック機構が働いていることが考えられる。 そこで本年度は、新たな標的の探索と、新薬を研究段階から臨床までもっていくためのトランスレーショナル・リサーチについて学ぶことを目的として、米国のスタンフォード大学へ研究留学した。前者に関しては、放射線感受性を大きく左右する、腫瘍内の低酸素状態を新たな標的とし、それに関連する因子として、AxlおよびFAKという二つのキナーゼを同時に阻害する薬剤の開発プロジェクトに参加した。どちらも抗癌剤や放射線との併用による相乗効果の可能性が報告されており、特にAxlの阻害はDNA修復機構にも影響を与える。Axl・FAKの併用の有効性を、Axl KO細胞株とFAK阻害剤を用いてin vitroで検証した。また、既存の阻害剤の併用は、マウス卵巣癌転移モデルにおいて単剤よりも高い抗腫瘍および転移抑制効果を示すことを確認した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)