Project/Area Number |
14J07413
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金 知慧 東北大学, 多元物質科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 白色LED / 酸窒化物 / 蛍光体 / 新物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は, 白色LEDへの応用が可能な新規酸窒化物蛍光体の開発を目指して新物質合成に取り組んだ。具体的には, SrO-SiO_2-Si_3N_4系で報告の少ない組成領域に対して20種類の人工組成を設計し合成を行った。その結果, Sr:Siが1:1-1.5でかつO:Nが7-27:2のときに新規物質が形成されること, ならびにその新物質に二価のユーロピウムをドーピングすると可視光励起下において赤色に発光することを見出した。走査型電子顕微鏡とカソードルミネッセンスおよび特性X線組成分析を組み合わせることで, 新物質がSr:Siが1:1であることを突き止めた。さらに, 合成条件を検討することによって, 高い相純度の新物質を合成することに成功し, 二価のユーロピウムをドーピングした新物質が, 300-500nmの波長の光での励起によって635nmに極大を有するブロードな赤色発光を示す蛍光体として機能することを明らかにした。単結晶を育成してX線構造解析を行ったところ, 新物質が一次元の頂点共有SiO_4鎖骨格から形成されるSrSiO_<3-3x>N_<2x>の組成の物質であることを突き止めた。得られた物質の窒素含有量は大きくなく, 酸素の約6%にとどまっていた。これらの結果より, 新物質の組成が酸化物に近い組成であるにもかかわらず少量の窒素置換によって既知のSrSiO_3とはまったく異なる結晶の物質が合成できることを突き止めた。本研究の成果は, 類似した組成であっても少量の窒素置換によって異なる構造の物質を合成できることを示唆している。結晶構造の発光特性に与える影響は大きいため, 少量の窒素置換が発光特性制御の新しい手法として活用できる可能性が見出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
蛍光体として機能する新物質の合成に成功し, その蛍光特性, 結晶構造を明らかにすることに成功した。さらに, 少量の窒素置換により新しい結晶構造の新物質が構築されることを見出した点は, 蛍光体開発において有用な知見であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は, 辞退のため今後の推進方策なし。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)