発現限定遺伝子が司る細菌の新しい種存続システムの解明
Project/Area Number |
14J07722
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Genome biology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹村 彩 筑波大学, グローバル教育院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Staphylococcus aureus / 限定発現遺伝子 / 乾燥耐性 / 保険仮説 / 両がけ戦略 / 黄色ブドウ球菌 / 集団の不均一性 / 発現限定遺伝子 / 種の存続 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、細胞集団の不均一性に基づいた新たな細菌特性を見出すことを目的とし、一部の集団に限定的に発現する遺伝子(発現限定遺伝子)の機能解明に取り組んだ。これまで、発現限定遺伝子群をGFPレポーター解析によって同定し、遺伝子の過剰発現株を作成した。本年度は、各発現限定遺伝子の強制発現強制発現プラスミドの作成を完了し、表現型解析を行った。また、欠損株作成用のターゲティングベクターの作成をすすめた。 過剰発現には、ゲートウエイ法を用いた。黄色ブドウ球菌で使用可能な強制発現用ディスティネーションベクターを2種類作成した。これらは強度の異なるプロモーター配列を用いており、組み込む遺伝子の発現量が異なる。各発現限定遺伝子を2種類の強制発現プラスミドに組み込み、黄色ブドウ球菌RN4220株およびN315株に導入した。これにより発現限定遺伝子それぞれにつき4種類の強制発現株を得た。RN4220高発現プラスミド導入株において、いずれの発現限定遺伝子の場合にも増殖速度の低下は見られなかった。各強制発現株の性状(コロニー形態、寒天培地上でのスプレッディング、各種薬剤感受性、糖の利用などの各種細菌生化学的特徴、ポリスチレン表面への接着、乾燥耐性度など)を調べた。このうちesp17と名付けた発現限定遺伝子の強制発現株で乾燥耐性化が認められた。esp17は転写因子であると予測され、過去にその食塩耐性への関与を示唆する論文報告があるが、具体的な食塩耐性化・乾燥耐性化メカニズムは不明であり今後の課題である。本研究によって、細胞集団の不均一性が本菌の乾燥耐性メカニズムを担うという新たな可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)