Project/Area Number |
14J08176
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Philosophy/Ethics
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中島 立博 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2015: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2014: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | ギリシア哲学 / プラトン / 『ポリティコス』 / 『ピレボス』 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、『ポリティコス』末尾の徳論を、対話篇半ば(283b-284e)における客人が超過と不足を扱う測定術の二分割を行う議論をもとに解釈した。ポリス市民の徳に関するプラトンの分析は、政治的対立や派閥争いの起源を明らかにするという限定的な枠組みの内にありながらも、彼らの徳と行為が「時宜」という、技術の場合と同様の基準に依拠することを明らかにする 。しかし、彼らは自らもつ傾向性に由来する嗜好により、価値について虚偽の判断を下し、時宜から逸脱する。「ポリスに関する時宜」について彼らが虚偽の判断を下す場合、ポリスには深刻な不利益や派閥争いがもたらされる。この時宜を正しく認識し得るのは真の政治家のみであり、彼は自らが認識した時宜通りにポリスを動かすため、「織り合わせ」を行い、ポリスの統一性を保つ。『ポリティコス』末尾の徳論は「時宜」という後期プラトンの価値論の主題のあり方を、ポリスという政治的文脈において具体的に明らかにしている。本年度では、この「時宜」にプラトンが個別の行為の基準となりその善し悪しを分ける役割を与えたのみならず、ポリス共同体の存亡にも関わるという奥行きを持たせたことを明らかにした。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)