ウスアヤカミキリ属を材料とした陸上生物の海流散布による長距離分散の検証
Project/Area Number |
14J08351
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biodiversity/Systematics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山迫 淳介 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 海流分散 / 遺伝子流動 / 集団遺伝 / 分子系統 / カミキリムシ / 生物地理 / 黒潮 / 分子系統解析 / 系統地理 / 分類学 / 系統地理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの生物において、分布の拡大と分断は、その進化の道筋を解明する上で非常に重要である。とくに海洋は、陸上動物にとって大きな障壁となると考えられており、重要な分断要因の一つである。しかし、カミキリムシのような穿孔性昆虫では、幼虫の入った木材が海流によって運ばれることにより、海洋を超えて分散したと考えられる種が少なからず存在する。本研究では、飛翔能力が欠如しているにも関わらず、台湾から琉球列島の島嶼部を経て日本の沿岸域に広域な分布を示すウスアヤカミキリ属を用いて、海洋を超えた遺伝子流動を検証し、その進化史解明に取り組んだ。 平成28年度は、昨年度に引き続き、台湾から日本の各地で遺伝子解析用サンプルの収集を行い、ミトコンドリアDNA(DNAバーコード領域を含むCOI領域)の塩基配列の決定を行った。さらに、次世代シークエンサーを用いた一塩基多型の検出も行い、これらの遺伝子情報に基づいて集団遺伝学的解析を行った。その結果、台湾から日本にかけて分布するウスアヤカミキリ属では、海洋を超えた遺伝子流動が頻繁に起きており、遺伝子流動は地理的な距離のみならず、黒潮の流れにも強く影響を受けていることが明らかとなった。一方で、これまで7種7亜種に区別されてきた本群は、本結果からいずれも種レベルでは未分化で、すべて同一種にするべきとの結論を得た。これは、ウスアヤカミキリ属においては、海洋は分散障壁とはなっておらず、むしろ海流を利用することによって広域な分布を獲得した一方で、その種分化は、その後も頻繁に起きる遺伝子流動によって妨げられてきたことを示唆する。本研究結果は、黒潮流域における生物の分散、進化、またその起源を考察する上で、興味深い例を提供すると考えられる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)
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[Presentation] 台湾カミキリ最前線2015
Author(s)
山迫淳介
Organizer
日本甲虫学会第16回大阪例会
Place of Presentation
大阪市立自然史博物館 (大阪府大阪市)
Year and Date
2015-12-12
Related Report
Invited
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[Presentation] 台湾のカミキリムシ2014
Author(s)
山迫 淳介・大林 延夫・新里 達也
Organizer
日本甲虫学会第5 回大会
Place of Presentation
岡山県倉敷市(倉敷市立自然史博物館)
Year and Date
2014-11-22 – 2014-11-23
Related Report
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