遅延方程式による構造化個体群モデルの開発と数理解析及び疫学、細胞生物学への応用
Project/Area Number |
14J08448
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Foundations of mathematics/Applied mathematics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中田 行彦 東京大学, 数理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 遅延微分方程式 / 積分方程式 / 安定性 / 数理モデル / 感染症 / 構造化個体群モデル / 遅延方程式 / 無限次元力学系 / 非線形微分方程式 / 感染症モデル / 細胞増殖モデル / 安定性解析 / 大域挙動解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、主に、再感染を考慮した感染症モデルの局所安定性解析、時間遅れ項をもつ非線形な微分方程式と対応する差分方程式の解析を行った。個体の免疫低下に伴う再感染が引き起こすダイナミクスの理解は、周期的な流行を示す麻疹やマイコプラズマなどの小児感染症疫学への応用において重要なものとなっており、数理モデルは複雑な非線形システムとして定式化される。報告者は、遅延微分方程式及び再生方程式を用いて一般的なSIRS型感染症モデルを定式化した。個体の感染期間や免疫保持期間は一般の確率密度関数に従って特徴付けられる。報告者は平衡点の局所安定性を決定する特性方程式を解析することで、免疫保持期間の分散が小さい時、基本再生産数が小さくても、エンデミックな平衡点が不安定化することを再発見し、日本におけるマイコプラズマ肺炎の周期的流行性の要因についての説明を行った。 報告者は、構造化された細胞個体群のダイナミクスについても、引き続き研究を行っている。細胞増殖系において休止期へ移行する細胞やその再分裂は、系の恒常性維持に大きく関連していると考えられている。数理モデルは再生方程式と遅延微分方程式を用いて定式化され、内部平衡点の局所安定性解析を行うことで、静止細胞やその再分裂が系の安定性へ与える影響について考察した。報告者は導出される特性方程式の性質について詳細な解析を与えた。特性方程式は、これまで遅延微分方程式の分野で度々考察されてきたものを含み、中立型の遅延微分方程式からも導出されるものとなっている。適当なパラメータ平面を用いて、安定領域を具体的に視覚化し、安定境界の定性的な挙動解析を行った。それらの結果を、再生方程式と遅延微分方程式で定式化された非線形の細胞個体群モデルへと翻訳することで、数理モデルが不安定となる生物学的メカニズムについて検討を行った。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)