超伝導転移端センサを用いた生体γ線コンプトンイメージングの開発
Project/Area Number |
14J10681
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
畠山 修一 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | γ線精密測定 / γ線TESマイクロカロリメータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、生体γ線コンプトンイメージングへの応用を想定して、従来の半導体検出器と比較してエネルギー分解能が二桁以上向上可能な超伝導転移端センサ型マイクロカロリメータ(TES)を用いて、100keV付近のγ線を優れたエネルギー分解能で高感度に検出する要素技術の確立を目的に研究を行った。 今年度は、イメージング位置情報の取得と検出効率の向上をめざし、8ピクセルでのTESアレイ検出素子の設計・作製・検出性能の評価を行った。また、非破壊での核分裂生成物試料精密測定結果を、2014年6月にSymposium on Radiation Measurements and Applications(SORMA XV)において発表した。そして、応用物理学会講演奨励賞を受賞し第75回応用物理学会秋季学術講演会において招待講演を行った。 本研究で開発した8ピクセルアレイのTESマイクロカロリメータは、放射線入射により錫吸収体で生じたフォノンを高効率に超伝導温度センサに伝達するため、超伝導薄膜上に熱伝導率の極めて高いAuバンプ製ポストを設置している。これにより、従来のエポキシ製ポストと比較してAuバンプ製ポストγ線TESは5倍以上の高い信号波高値と3倍速い減衰時定数を達成し、高 S/N 比と高計数率特性の両立を実現した。また、機械的振動ノイズを低減させたGM分離型希釈冷凍機内に8ピクセルアレイγ線TESマイクロカロリメータ検出システムを構築し、γ線照射実験から59.5 keVのγ線に対して84 eV FWHMを得た。これは、従来γ線コンプトンイメージングに用いられてきたGe半導体検出器の理論的エネルギー分解能と比較して6倍以上優れた分光性能である。これにより、散乱及び全吸収エネルギーの正確な把握につながり、約0.2°の角度分解能が得られ、170 μm程の空間分解能で生体γ線コンプトンイメージングが実現可能となる見込みを得た。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)