Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究は、臓器間をつなぐ血管の形成機構および生理学的機能を明らかにすることで、臓器の発生や成長過程における「臓器間の血管ネットワーク」を解明することを目指している。臓器間の血管ネットワークを明らかにするためには、血管を構成している血管内皮細胞のダイナミックな動きをライブで捉えることが重要である。そこで本研究では、生体外で発生が進み、かつ、ヒトと同等の機能を担う臓器と血管構造を持ったゼブラフィッシュを研究対象に選んでいる。申請者はこれまでに、臓器間をつなぐ血管の形成機構の一例として、肝臓と膵臓の間をつなぐ血管が、いつ、どの様にして形成されるのかを明らかにしている。さらに、肝臓が血管を介して他の臓器とつながることの生理学的意義を明らかにするため、肝臓特異的に発現している遺伝子を複数個同定し、各々の遺伝子に対する遺伝子変異ゼブラフィッシュを作製した。本年度は、作製した遺伝子改変ゼブラフィッシュを用いて、肝臓内の遺伝子の欠損が、他の臓器にもたらす影響を網羅的に調べるため、以下2つの実験に取り組み、結果を論文としてまとめた。実験1: 肝臓特異的に発現している遺伝子の欠損に影響を受ける、遺伝子の同定作製した遺伝子改変ゼブラフィッシュの全身からRNAを抽出し、RNA配列解析を行うことで、発現量に変化がある遺伝子を網羅的に調べた。発現量に変化があった遺伝子は、mRNAの発現量を定量的に評価するもう1つの手法であるリアルタイムPCRを用いて同様の結果が出るかどうかを確認した。実験2: 同定した遺伝子の発現部位を同定実験1で同定した遺伝子の発現部位を同定するために、生後30日のゼブラフィッシュから心臓、肝臓、腎臓、腸、膵臓を単離した。単離した臓器からRNAを抽出し、同定したい遺伝子に対するリアルタイムPCRを行うことで、発現量が高い臓器を同定した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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