自己組織化プロセスを用いた有機ラジカル分子の機能化
Project/Area Number |
14J10704
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栄村 弘希 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 自己組織化 / 物理ゲル / 液晶 / 有機ラジカル |
Outline of Annual Research Achievements |
機能性有機材料の構築において、ナノからマイクロメートルレベルの構造が自発的に組み上がる自己組織化プロセスの活用が省エネルギー・精密機能発現の観点から重要となっている。当研究室では、液晶や分子集合ファイバーを形成する分子の自己組織化を利用して、低次元イオン・電子伝導材料や刺激応答発光材料などを開発してきた。近年では、有機ラジカル分子が形成する自己組織性ファイバーを開発し、その磁気特性を報告している。本研究では、有機ラジカル部位を有するゲル化剤や液晶分子を用いて、高い磁気機能などの新たな機能性超分子材料の開発を目指した。 当該年度では、液晶に配向したラジカルファイバーやニトロニルニトロキシド液晶を開発し、これらの材料の機能を調べた。まず、一つ目の自己組織性ラジカルファイバーについては、液晶中で配向したファイバーの磁気特性について調べた。超電導磁石を用いた磁場配向により得られた液晶ゲルのSQUID測定により、液晶の応答に由来する反磁性磁化率の変化が観察された一方で、配向したファイバー中のラジカル部位に由来する常磁性磁化率は、無配向状態のファイバーと同程度の反磁性相互作用を形成することを明らかにした。二つ目のニトロニルニトロキシド液晶については、そのエレクトロクロミック挙動を調べた。これらの分子をレドックス活性層として、エレクトロクロミック素子を作製した。作製した素子は、エレクトロクロミズムが観察された。また、ニトロニルニトロキシドラジカルと液晶部位間のリンカーの官能基がエレクトロクロミック挙動の安定性や電圧印加後の吸収スペクトルに大きく影響を与えることを明らかにした。 本研究では、有機ラジカル誘導体で構成される超分子材料の有用性を示した。これらの研究は、ソフトマテリアルのさらなる機能化のための知見をもたらすものであり、機能分子化学、超分子化学の分野の進展に寄与すると考えられる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)