沖積低地における堆積土砂量・蓄積炭素量の解明と人工改変の定量的検討
Project/Area Number |
14J10722
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geography
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
羽佐田 紘大 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 沖積低地 / ボーリング柱状図 / GIS / 堆積土砂量 / 人工改変 / デルタ / 沖積層 / 濃尾平野 / 多摩川低地 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず、4地域(濃尾平野、矢作川下流低地、多摩川低地、広島平野)において、既存ボーリング柱状図をGISにより解析し、堆積土砂量の算出を行った。多数の放射性炭素年代値が報告されている3地域(濃尾平野、矢作川下流低地、多摩川低地)では、堆積土砂量の時系列変化を推定し、堆積土砂量は約4000年前と1000年前に増加したことが明らかになった。ハイドロアイソスタシーの影響があるものの、テクトニックな沈降の影響もあるため、4000年前頃まで相対的海水準が上昇しており、対象地域より上流側での堆積物の累重も生じていた分、それ以降に対象地域内の堆積量が増加したと考えられる。一方、最近1000年間は、流域における林地の荒廃による土砂生産の活発化に伴い土砂供給量が増加した可能性が高い。また、多摩川低地では、柱状図の解析結果から、盛土や埋土、表土などの人工改変がみられる堆積物(ADと定義)が、(基底礫層を除く)沖積層全体の体積の1割以上を占めることを確認した。ADの堆積年代は不明であるものの、その多くは近現代の都市開発に伴う堆積物であると考えられる。仮に、デルタ堆積物の堆積速度でADの堆積量を満たそうとするならば、約2200年かかることになる。この結果は、沖積低地の形成という観点において、人間の直接的な土砂の堆積の影響を無視できないことを示している。さらに、濃尾平野において昨年度得られた3地点のオールコア堆積物から採取した21試料(木片、貝殻)の放射性炭素年代測定を本年度依頼した。濃尾平野では、完新世中期以降、デルタの前進に伴う海側での堆積が活発であったものの、テクトニックな沈降の影響もあり、ある程度の規模で堆積物の累重が生じていたと考えられている。今回の年代測定の結果は、完新世後期に扇状地に近い内陸側でも堆積物の累重が活発に進んでいたことを示すものである。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)