Project/Area Number |
14J11122
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Wood science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山下 大地 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アンモニア処理 / 酵素糖化 / ヘミセルロース / ammonia treatment / xylan / hemicellulose / cellulose / enzymatic hydrolysis / リグニン / モイレ呈色反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では酵素糖化前処理法としてのアンモニア処理の、木材に対して与える影響について、顕微観察的手法を用い、細胞壁成分の局在や微細構造の変化といった観点からその効果を調べてきた。平成27年度まではアンモニア処理が効果的であるシラカンバに対して実験を行ってきたが、平成28年度はアンモニア処理による酵素糖化性の向上がほとんどないスギに対して研究を行った。 試料小片を140°Cアンモニア処理した後、樹脂包埋および準薄切片としたものに対し、免疫標識法によってヘミセルロースの局在を観察したところ、スギではアンモニア処理の前後でヘミセルロースの局在に大きな変化はなく、アンモニア処理によって細胞内こう側へヘミセルロースが移動するシラカンバ木繊維とは異なる結果となった。その一方で、キシラナーゼ処理およびセルラーゼ処理を行った時の挙動はシラカンバと同様で、非アンモニア処理物ではキシラナーゼ処理によって試料表面のキシランが分解された後も、セルラーゼによるセルロースの除去により被覆されていたキシランが現れたのに対し、アンモニア処理物ではセルラーゼ処理後も抗キシラン抗体の反応は見られないままだった。このことから、スギにおいてもアンモニア処理によってセルロースとヘミセルロースの相互被覆は解消されている可能性が示唆された。また、スギにおける主要なヘミセルロースであるマンナンに対しては、アンモニア処理をしていないものに対してはほとんどマンナナーゼ処理の効果が得られなかったのに対し、アンモニア処理物ではマンナナーゼ処理によって抗マンナン抗体の反応が顕著に減少した。以上より、酵素糖化効率が向上しないとされていたスギにおいても、少なくとも切片上においてはアンモニア処理によってヘミセルロースの分解性が向上することが示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)