大規模関連解析による冠動脈形成術後再狭窄関連遺伝子の解明
Project/Area Number |
15012225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
横田 充弘 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50201851)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | 遺伝子多型 / 冠動脈疾患 / 冠動脈形成術後再狭窄 / 候補遺伝子解析 / 大規模関連解析 / 遺伝子リスク診断 |
Research Abstract |
冠動脈疾患(CAD)の治療法として我が国で年間約12万例の冠動脈形成術(PCI)が行われているが、バルーン形成術(POBA)では30-40%、ステント挿入でも15-25%と再狭窄の頻度が高い。薬剤溶出性(drug-eluting)カテーテルの開発のより、短期的にみた再狭窄頻度は著減しているが、長期的予後は不明である。カテーテルの価格は極めて高価であり、乱用される危険もあり、医療経済上大きな問題である。また我が国では冠動脈バイパス術(CABG)に対しPCIが行われる割合が欧米に比べ非常に高いことが指摘されている。PCIは薬物療法との比較において、運動能の改善や狭心症発作の頻度低下なとのQOL改善効果はあるものの、長期予後には有意差が認められず、むしろPCI後早期の合併症により3年後までの死亡・心筋梗塞発症率は薬物療法に比較し高いとの報告もある。従って、CADの治療法として薬物療法、PCI、CABGを患者個人個人に最適の選択を行うことが極めて重要である。本研究では、1)PCI後再狭窄の遺伝子リスク診断システムの開発・及び2)新しい薬剤溶出性カテーテルの開発を目的として、PCI後再狭窄に関与する適伝子の同定を行った。 POBA施行例;480例(再狭窄なし;286、あり;194)とステント施行例;291例(再狭窄なし;204、あり87)を対象として血管生物学的、凝固線容系、動脈硬化等に関与すると考えられる37遺伝子多型について解析を行った。POBA後再狭窄に関与する遺伝子としてglycoprotein Ia遺伝子(A1648G)及びG protein β3 subunit遺伝子(C825T)を同定した(共にP<0.005)。また、ステント後再狭窄に関与する遺伝子として、TNF-α遺伝子(C-863T)、Thrombomoduline遺伝子(C2136T)、Thrombospondin4遺伝子(G1186C)を同定した(共にp<0.05)。 現在、精度の高い再狭窄リスク診断システムの開発を目差して冠動脈エコー施行例のみを対象とした新たな候補遺伝子について大規模関連解析を実施している。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)