Project/Area Number |
15013211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
足立 博之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00211699)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
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Keywords | 細胞性粘菌 / 細胞骨格 / 細胞運動 / 細胞質分裂 / 貧食作用 / ポストゲノム解析 / 低分子量GTPase |
Research Abstract |
細胞性粘菌は生育、分化の各ステージで多様な細胞運動(広義の細胞運動:細胞質分裂、細胞移動、貧食作用、飲作用など細胞形態変化を伴う細胞機能やその前提となる細胞基質間接着、細胞間接着なども含めて考える)を示し、半数体で変異株が使える、タギング法や標的遺伝子破壊など正逆遺伝学的手法に優れるなどの利点から高等動物の細胞運動の最も有力なモデル真核微生物である。本研究は、完了間近のゲノムプロジェクト及び筑波大漆原秀子先生らによるESTプロジェクトの配列情報を利用し、上述の広義細胞運動の制御に関わる細胞性粘菌の低分子量GTPase、特にRhoファミリーGTPaseとその制御分子(RhoGDI, RhoGAP, RhoGEF)、さらにエフェクター分子(IQGAPなど)を網羅的に同定し、どの分子が細胞質分裂、どれが貧食作用といった細胞内機能のカタログ化、さらに各機能のシグナルカスケードの解明を目指している。昨年度までにRhoファミリーGTPase自身、RhoGDI、エフェクターIQGAPについて、分子の同定とクローニング、細胞内局在の決定、遺伝子破壊株の解析、酵母two-hybridd法の網羅的相互作用解析によるシグナルカスケードの解明を行ってきた。今年度は、RhoファミリーGTPaseの新機能と考えられた細胞内膜輸送の解析のため、細胞性粘菌のゴルジ体及び小胞体マーカーを作製した上で、これらを利用して昨年度解析を開始したRhoGAP、RhoGEFのうちRhoGAP1のゴルジ体と小胞体への局在を証明した。これまでに明らかになっていたRacH、RacIに加え、RacLのゴルジ体局在も明らかになり、RhoファミリーGTPaseの膜輸送への関与が示唆された。また、細胞性粘菌の全15種のRhoファミリーGTPaseすべてについて、CA型1種、DN型2種の変異体をGFPをN末端に融合して高発現させ、増殖期における細胞内局在と発現細胞の表現型を野生型の場合と比較した。その結果、CA型の場合、細胞内局在は野生型と変わらないが生育が悪くなるものが見られ、DN型の場合、生育その他表現型は変わらないが局在が変化するものが見られることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)