蛋白質の活性に着目した、新しい網羅的遺伝子解析の試み
Project/Area Number |
15013240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
水島 徹 岡山大学, 薬学部, 助教授 (00264060)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
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Keywords | DNA複製 / ORC / DnaA / 活性 / DNAチップ / ゲノム |
Research Abstract |
本年度我々は、それぞれの活性を介して発現が変化する遺伝子の解析に必要な、ATP結合、重合、膜リン脂質結合、ATPase活性部位に変異を持つ、温度感受性dnaA変異株の作成を行った。具体的には、我々が同定したそれぞれの活性の機能ドメインにランダムに変異を導入し、温度感受性変異株を単離した。その後、その変異位置を同定するとともに、変異DnaAを精製し、目的の活性だけが特異的に欠損していることを確認した。このように作成した温度感受性dnaA変異株の内、重合活性に関する変異株とDNAチップ技術を用いて、変異により発現が変化する遺伝子の同定を行った。数多くの遺伝子が同定されたが、特にDnaKなど分子シャペロン関連の遺伝子が多かった。我々は、DnaAの重合に分子シャペロンが関与しているのではないかと考えている。一方我々はGST Pull-downアッセイを用いた方法で、DnaAの重合活性依存にDnaAに結合する蛋白質を検索した。既に知られているDnaA、DnaBなどの蛋白質に加え、興味深いことにやはり分子シャペロンが同定された。 一方我々は酵母の複製開始因子ORCに関してもこれまで、DnaAとの共通性という独自の観点から生化学的に研究してきた。その結果ORCもDnaA同様、ATP結合、ATPase、膜結合、重合など、様々な生化学的活性を持つ蛋白質であることが分かってきた。さらに本年度我々は、ORCもDnaA同様、ADPと高い親和性で結合し、ADP結合型ORCは不活性であることを発見した。そこでORCに関してもDnaAと同様の方法で、それぞれの活性を介した遺伝子ネットワークを明らかにすることが重要であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)