ゲノム情報を用いた、マイコプラズマの滑走と細胞構築に関する構造の統合的理解
Project/Area Number |
15013250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
宮田 真人 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50209912)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | マイコプラズマ / 細胞骨格 / 分子構造 / 細胞局在 / 電子顕微鏡観察 / 滑走運動 / 変異株 / 原核生物 |
Research Abstract |
寄生性の真正バクテリアであるマイコプラズマは、細胞に極性を持ち、片方の端に膜が突きだした"接着器官"を形成する。マイコプラズマは接着器官で固形物の表面にはり付いたまま、未知のメカニズムで接着器官の方向に動く(滑走運動)。接着器官は細胞骨格様構造により維持され、それらの形成は細胞分裂と同調して起こる。本研究は、Mycoplasma pneumoniaeとMycoplasma mobileの2種を用いて、細胞骨格と接着器官の構成要素とそれらの構造を明らかにするべく行われた。 M.mobileに関しては、これまでにそれぞれ、123、349、521キロダルトンという分子量を持つタンパク質、Gli123、Gli349、Gli521を接着器官の重要な因子として同定していた。本研究では、あらたに以下の知見を得た。(1)3つのタンパク質がGli123-Gli521-Gli349の順序に1:1:1の割合で複合体を形成していることを示唆した。(2)Gli349の分子内マッピングを行い、プロテアーゼに感受性のやわらかい部位と、抗体がアクセスしやすい部位、抗体が滑走を阻害する部位について位置を決定した。(3)Gli349分子を単離、精製してその分子構造を電子顕微鏡で観察した。Gli349は115ナノメートルの棒状の分子で3つの折れ曲がり点を持っていた。そのうち1つは固定角を、2つは自由角を有していた。 M.pneumoniaeに関しては、(1)GFPラベル法を用いて、いろんなタンパク質の細胞内局在を調べ、2つのタンパク質が全く新しいパターンで接着器官に局在していることを見いだした。(2)それぞれのタンパク質を欠失した株を調べることにより、電子顕微鏡像における細胞骨格それぞれの構造がどのタンパク質で構成されているかを予測した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)