大脳新皮質形成過程におけるカハール・レチウス細胞と皮質板細胞のクロストーク
Project/Area Number |
15016051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
福田 敦夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50254272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 浩一 浜松医科大学, 医学部, 助手 (80345818)
山田 順子 静岡大学, 大学院・電子科学研究科, 助手 (30334965)
岡部 明仁 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10313941)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Keywords | クロライドトランスポーター / 皮質版細胞 / カハールレチウス細胞 / 細胞移動 / GABA / タウリン / 国際情報交換 / ドイツ |
Research Abstract |
1.マウス胎仔脳への電気穿孔法を用いたEGFP遺伝子導入による移動細胞の可視化(井上、山田、福田):分化直後の神経細胞に特異的にEGFPを発現させて移動過程を可視化する為、子宮内胎仔へのin vivo電気穿孔法により遺伝子導入を行った。すなわち、胎齢13日のマウス胎仔の側脳室にCAGプロモーターにEGFPあるいはDsRed2遺伝子を繋いだプラスミドを注入し、パルス電圧を加え脳室帯で分化直後の神経細胞に遺伝子導入した。これらの細胞がEGFP/DsRed2の蛍光を発しながら脳室帯から皮質板へ移動してinside-outの細胞配置により皮質を形成することを経時的に確認できた。これにより、細胞の発生時期を蛍光で識別することが可能になった。 2.皮質板細胞でのCl^-ホメオスタシス調節遺伝子群発現バランスと細胞移動の解析(山田、岡部、福田):子宮内胎仔へのin vivo電気穿孔法により、分化直後の細胞(EGFP蛍光)にKCC2遺伝子を強制発現させ、[Cl^-]_iを低下させた細胞で細胞移動に変化があるかを調べた。まだ例数が少ないため、結論を得るために今後例数を増やす。グラミシジン穿孔パッチクランプ法でCl^-平衡電位を測定し、実際に[Cl^-]_iが低下していることを確認して、移動や[Cl^-]_iとの関係を明らかにする。 3.辺緑帯におけるCajal-Retzius細胞間のクロストークの解析(福田、岡部、Luhmann):Cajal-Retzius細胞のグリシン受容体サブユニット(α1-3,β)とKCC2,NKCC1のmRNAの発現パターンを皮質板細胞と比較した。グリシン受容体はいずれもα2/βのヘテロであり、密度はCajal-Retzius細胞>皮質板細胞であった。また、両者ともNKCC1>KCC2の発現パターンを示したが、この傾向はCajal-Retzius細胞でより顕著であった。辺縁帯のtangential sliceを作成し、Cajal-Retzius細胞間のクロストークを膜電位イメージングで可視化したところ、グルタミン酸ではなくGABAとタウリンが興奮の伝播をになっており、NKCC1作用による[Cl^-]_i高値が関与していた。マイクロダイアライシス法ではタウリンが刺激応答的に増加することを発見した。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)