サッカードディストラクター課題を用いた動機付け、誤差信号、報酬による学習の解析
Project/Area Number |
15016073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 康 大阪大学, 生命機能研究科, 助教授 (60311198)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | 神経科学 / 認知科学 / 生物・生体工学 |
Research Abstract |
本研究では、誤差信号や報酬という外的信号と動物の内的状態(動機付けや空間的注意)が運動学習にどのように関わるのか脳幹-大脳基底核系を中心に解析している。 眼前のいくつかの場所に光点を呈示すると、ヒトやサルは光点から光点に向かってサッカードとよばれる非常に速い眼球運動で視転移動を行う。視野に標的が現れてからサッカードが起きるまでの反応時間は空間的注意や動機付けと関係していることが良く知られているが、被験者が「どの点に向かって」、「どのような軌道で」あるいは「いつサッカードを開始するのか」ということは誤差信号や報酬による学習によって系統的に修正され得るものと思われる。このような学習には外部から与えちれる誤差信号、行動の結果、与えられた報酬と被験者の内的状態(報酬や誤差信号の履歴による被験者の動機付けや空間的注意など)が重要な要素となるはずであるが、これら要素の相互関係、各要素を関連付ける神経機構はこれまで明らかにされていなかった。 本研究では標的となる光点を複数種類それぞれ違った場所に呈示し、実験者が定めたルールに従い、複数呈示された光点のうちある1種類の標的にむかってサッカードを行わせる課題(distractor課題)をサルに課し、課題学習前、課題学習中、課題学習後の黒質-脚橋被蓋核系のニューロン活動を記録解析している。実験中にDistractorと標的との位置関係やタイミングを系統的に操作することにより誤差信号、引き起こされる運動を操作しさらに、ターゲット呈示位置の空間的確からしさ、ターゲットに対する報酬の期待値等を系統的に制御することにより動機付けや空間的注意を操作し、強化学習に対する誤差信号、空間的注意、動機付けの関係を行動学的に解析している。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)