異なる高次運動領野が非運動性認知機能に果たす特異的役割
Project/Area Number |
15016113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
本田 学 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (40321608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 知久 財団法人先端医療振興財団, 先端医療センター, 主任研究員 (30321607)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
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Keywords | 運動制御 / 思考制御 / 運動前野 / 小脳 / 大脳基底核 / 機能的磁気共鳴画像 / 経頭蓋的磁気刺激法 / 機能的有意性 |
Research Abstract |
研究代表者らはこれまでに、高次運動皮質であるブロードマン6野の認知機能に果たす役割が、大脳半球間隙に存在する内側運動前野(前補足運動野)と、大脳半球外側面に存在する外側運動前野(前背外側運動前野)とで異なることを見いだした。本研究においては、超高磁場磁気共鳴機能画像と経頭蓋低頻度連続磁気刺激とを組み合わせ、前補足運動野と前背外側運動前野に一過性の機能的「仮想傷害」を発生させ、非運動性の逐次的直列処理と空間的並列処理とにおける行動変化を対比検出することにより、前補足運動野と前背外側運動前野とがそれぞれに果たす特異的役割を明らかにすることを目的とする。平成15年度においては、超高磁場磁気共鳴機能画像で被験者毎に心内表象操作課題による活性化部位を同定した上で、機能画像と実空間を光学的ナビゲーションシステムによって対応づける方法論を整備・確立した。この手法を用いて、0.9Hzの低頻度連続刺激を前補足運動野ならびに外側運動前野に与え、その前後に生じる心内表象操作課題の成績変化を検討したところ、前補足運動野刺激直後には文字列表象を操作する課題に選択的に反応時間の延長が認められたのに対して、外側運動前野刺激直後には空間表象を操作する課題に選択的に反応時間の延長が認められた。このことは、前補足運動野と外側運動前野が運動制御に於いて異なる役割を果たすのと同じように、認知機能においても役割分担をおこなっており、内側はより内発的な表象の操作、外側はより外界の刺激誘導性の表象の操作にかかわることが機能的有意性のもとに証明するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)