転写因子AML1によるT細胞のTh1/Th2系列への振り分け制御機構の解明
Project/Area Number |
15019009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邊 利雄 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (60201208)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | Runx1 / Runx3 / Th1 / Th2 / 胸腺細胞分化 / Tgマウス / GATA-3 |
Research Abstract |
昨年度までに、Runx1がGATA-3の発現を抑制することを通してTh2細胞分化を抑制すること(小峰らJ.Exp.Men.,2003)、Runx3がCD4T細胞の発生を抑制すること(EhlersらJ.Immunol.,2003)を、in vitroの実験から明らかにした。これらの成果から、転写因子Runx1,3が、感染応答に重要なCD4SPT細胞の発生と、Th1・Th2細胞分化の制御因子である可能性を示した。今年度はRunx1,3がCD4,8細胞分化や、Th1、Th2細胞分化を如何にコントロールしているのかを、遺伝子導入マウスを用いて明らかにし、CD4SP T細胞の発生や、Th1、Th2細胞分化をコントロールするための基礎となる成果を得ることを目的とした。lck-Runx3-Tgマウスを作製したところ、CD4細胞の激減とCD8細胞の激増が見られた。これより、Runx3はCD4サイレンサーとして働きCD4細胞分化を制御していることに加えて、細胞性免疫を担うCD8細胞の分化に促進的に働く可能性が示された。一方Runx1に関しては、我々や海外のグループの解析結果から、T細胞ではこれまで主に解析されてきたN末端の短いp-Runx1ではなくN末端の長いd-Runx1が主として発現していることが最近判明した。そこでT細胞分化における2つのアイソフォームの機能を解析するためにcre-loxPシステムを用いてconditionalに各アイソフォームを発現するTgマウスを作成した。lck-creマウスを用いた解析から、d-Runx1-TgマウスではDP細胞が激減しCD4、CD8細胞分化が抑制された。一方p-Runx1-Tgマウスでは、DP細胞の激減は見られなかったが、CD4細胞の減少とCD8細胞の増加が見られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)