エピトープ組み込みウイルス様中空粒子をベクターとした経口DNAワクチンの開発
Project/Area Number |
15019044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
保富 康宏 三重大学, 医学部, 助教授 (90281724)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
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Keywords | VLP / 経口ワクチン / 粘膜免疫 / CTL / HEV / HIV |
Research Abstract |
我々は経口感染を示すE型肝炎ウイルス(HEV)のウイルス様中空粒子(VLP)表面に異種ウイルスエピトープを発現できることを報告し、更にそのエピトープに対し経口投与で粘膜および全身に特異的免疫反応が誘導されることを報告した。またVLPがCaイオン依存的に粒子を構成していることを利用してVLP溶液内のCaイオンをキレートしVLPの分子間を広げDNAワクチンを封入した。これを用いると細胞内にDNAを導入可能であることがin vivo、in vitroで確認され、経口投与でDNAワクチンによる特異的免疫反応も粘膜および全身に誘導されることを報告した。本研究ではこの2つの利点を生かし、エピトープ表出VLPにDNAワクチンを封入し、エピトープに対する免疫反応と封入されたDNAワクチンにより誘導された免疫反応を同時に誘導する多機能的経口ワクチンの開発の基礎的研究を行った。用いられた対象は粘膜免疫の誘導が重要であるヒトエイズウイルス(HIV)とし、表出するエピトープはHIVenv、封入するDNAワクチンはHIVgagとした。このHIVgag DNAワクチン封入HIVenv表出VLPをマウスに経口投与したところ、HIVenv,gag特異的IgGが血清中に、特異的IgAが糞便中に検出された。更にHIVenv,gag特異的細胞傷害性Tリンパ球(CTL)が脾臓、腸間膜リンパ節、パイエル板において誘導された。またこれら免疫反応がin vivoにおいてもHIV特異的にウイルスを抑制することが認められた。以上のように本研究で用いた手法により多種類の抗原に対する免疫反応が経口投与により粘膜および全身に液性、細胞性免疫が誘導されることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)