Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 正臣 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10174400)
吾妻 一興 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (70005776)
萬 伸介 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (40019849)
山田 春樹 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (00092578)
瓜生 等 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10139511)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
(1)比例的推論の前提となる「比例関係」についての基礎的考察を行なった。 比例的推論を行なう際には,推論を行なう対象となる事象の数量関係に「比例関係」を認めることが必要となる。このとき,「比例関係」が内在する場合と「比例関係」があるものとして仮定する場合とがある。「比例関係」と「比例をなす」との違いとその関連について,同値関係の視点から基礎的な考察が行なわれた。現在,論文として投稿準備中である。 (2)中学校,高等学校の数学の教科書分析により比例的推論の役割を分析した。 中学校三年分と高等学校一年の数学の教科書分析の結果をまとめ,愛知教育大学数学教育学会誌に発表した。研究の結果,小学校,中学校,高等学校を貫く一貫カリキュラムの視点の1つとして「比例関係」が重要であり,同じ図形を対象していながら「比例関係」を中心に据えることで,その数学的概念の理解の深まりが期待できることが明らかになった。本論文と(1)の理論的考察を踏まえて,高等学校二年の数学の教科書分析の対象を行なった結果,差分に比例関係を見出すことで,例えば変化の割合を受けて平均変化率となり微分の導入段階でもこの関係を見出すことができた。 (3)中学校,高等学校の数学以外の教科書分析により比例的推論の役割を分析した。 比例関係を暗黙のうちに用いている場面を考察することを目的に,主に技術家庭科と保健体育の教科書分析を行った。これらの成果の一部は,第37回数学教育論文発表会で口頭発表した。この結果,次のことが明らかとなった。小学校算数で比例を顕在化させながら,その後の数学以外での学習では,暗黙のうちに「比例関係」を使っていることが多い。内在する場合ばかりでなく比例関係を仮定している場合も含めて,より意図的に「比例関係」を顕在化させることによって,事象の仕組みがわかりやすい場面が多くあることが確認できた。と同時に,算数・数学学習において統計教材を充実させ,「比例関係」を顕在化させる学習の必要性も明らかとなった。 (4)教育実践研究会を開催する。 本学附属小学校教諭と附属中学校数学教師と本研究の代表者と研究協力者で比例関係と図形の相似に関する指導について,情報交換会を行なった。
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