近世日本社会における「書物」移動の文化的機能に関する研究-19世紀の国学を端緒として-
Project/Area Number |
15021205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 章則 東北大学, 大学院・文学研究科, 講師 (10187990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 一紀 皇學館大学, 文学部, 教授 (50278412)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 国学 / 鈴屋 / 内池永年 / 書物 / 出版 / 蔵書 / 媒介 / 享受 |
Research Abstract |
本研究が課題としたのは、江戸時代の日本において「書物」はいかに「享受」されたのか、という問題であり、「享受」の実相を具体的に明示することであった。そして、この課題を解決するために検証のフィールドとして設定したのが福島県北部地域であり、そこに展開した国学者の群像であった。そのなかで主に扱ったのは「みちのく社中」という(文学中心の)学問組織を主催した内池永年(1762〜1848)という人物である。 その永年の歴史的な意義を考えるにあたって着目したのが、永年が長年にわたって形成した大規模な「書物」コレクションの存在である。「『書物』移動」とは、そのコレクションの形成手段、言い換えれば「書物」の「蓄積」方法の多面的なありかたを包括的に示す言葉として用いたものである。一方、「文化的機能」とは、コレクション形成が特定の社会や個人にもたらす種々の影響や意義(言うまでもなくその概要を解明することが目的)を指し示すものである。 本研究をすすめてゆくなかでおこなった研究報告は、次のものである。 (1)「『型紙』と『板本』と」(第1回「書物・出版と社会変容」研究会、2003年9月) (2)「『媒介』の思想史的意義-思想を『媒介』する『モノ』と『人』」(日本思想史学会2003年度大会シンポジウム、2003年10月) (3)「『板本』の『写本』を作るのはなぜか-東北の国学者内池永年を例に-」(第3回「東アジア出版文化に関する国際学術会議」2003年11月) (4)「代官手代-地域文化の媒介者たち-」(第14回「書物・出版と社会変容」研究会、2005年1月)
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)