p27Kip1の発現量低下を伴う予後不良の癌における悪性形質の形成機構
Project/Area Number |
15023223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 敏明 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90126805)
北川 恭子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (20299605)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
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Keywords | ユビキチン / プロテアソーム / 癌抑制遺伝子産物 / 細胞周期 / p27^<Kipl> / Skp2 / Cks1 |
Research Abstract |
[研究目的] 本研究では、Skp2、Cks1の高発現およびp27^<Kipl>の分解亢進と癌形質の悪性度増強の因果関係を実験的に証明するとともに、癌形質の悪性化に影響を及ぼすタンパク質分解機構とキー遺伝子を同定し、予後不良化のメカニズムを解明することをめざす。 [方法と結果] 予後不良の癌ではCDK阻害タンパクp27^<Kipl>の分解が亢進している。さらに我々は肺癌でp27^<Kipl>のユビキチシリガーゼskp2とCks1の発現が有意に高いことを見いだした(Inui et al.2003)。加えてCks1の細胞内存在量はユビキチン-プロテアソーム系によって制御されていることを見出した(Hattori et al.2003)。今後、Cks1の分解低下が癌においけるCks1の高発現の原因となっているかを検討する。一方でこれらの分子の高発現およびp27^<Kipl>の分解亢進がおこると、何故予後不良の癌形質が形成されるのかはなお不明であり、本研究ではさらにそれを明らかにすることを目標とした。我々が作成したSkp2高発現ヒト大腸癌細胞(HCT-Skp2)、p27^<Kipl>-ヘテロノックアウトヒト大腸癌(HCT-p27hKO)細胞はどちらもp27^<Kipl>タンパク質の存在量が有意に低下していた。それらの培養細胞としての増殖速度は親株と変化がないが、マトリゲル浸潤能はHCT-Skp2が有意に高かった。ヌードマウスに移殖実験ではHCT-Skp2,HCT-p27hKOの順に親株に比べて高い造腫瘍性を示し、さらに血管新生の更新も見られた。一方で我々はマイクロアレイ解析によりHCT-Skp2あるいはHCT-p27hKOで発現が変動する複数の遺伝子(PPAG:Poor Prognosis Associated Gene)を同定した。そのうちの1つは機能未知の7回幕貫通Gタンパク質共役型受容体で、現在その機能と細胞悪性化への寄与の有無を検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)