Project/Area Number |
15024241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
顧 建国 大阪大学, 医学研究科, 助手 (40260369)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 血管内皮 / フィブロネクチン / 細胞接着 / 腫瘍形成 / 悪性形質転換 / 基底膜 / ラミニン / 低分子G蛋白質 |
Research Abstract |
1)胎児型フィブロネクチン(EDB_+フィブロネクチン)の機能解析:"EDB_+フィブロネクチンが腫瘍血管新生を促進し、腫瘍の増殖に有利な環境を構築する"という作業仮説を立て、その検証を行った。具体的には、我々が最近作製に成功したED_+エクソン欠失マウスを用い、このマウスの胎児より線維芽細胞を調製し、これを2種類のがん遺伝子(H-Rasとc-myc)を導入して、癌化させた細胞を得た。また、対照として、野生型マウスの胎児より同様に線維芽細胞を調製し、癌化させた細胞を得た。これらの細胞は、軟寒天中でのコロニー形成能を有し、悪性形質転換をおこしていることを確認した。次に、これらの癌化した細胞をそれぞれEDPエクソン欠失マウスでは有意に腫瘍の増殖が低下していることが判明した。この結果は6回の独立した実験で再現性よく確認されており、EDB_+フィブロネクチンが腫瘍の増殖に有利に働くことを強く示唆している。 2)新生血管の基底膜の主要な構成分子であるラミニン-8に着目し、ラミニン-8が血管内皮細胞の機能発現にどのように関わるかを解析した。具体的には、ラミニン-8を固相化した基質上に血管内皮細胞を播種し、細胞の遊走活性およびRhoファミリーG蛋白質の活性化を検討した。その結果、ラミニン-8上では内皮細胞の遊走が強く誘導されること、また、3種類のRhoファミリーG蛋白質の中でもRacが選択的に活性化されることが判明した。また、Racの活性化をdominant-negative Racにより抑制したところ、ラミニン-8上での内皮細胞の遊走は強く抑制された。以上の結果は、ラミニン-8への接着によりRacが選択的に活性化され、それによって内皮細胞の遊走が亢進することを示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)