Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Research Abstract |
本研究では,新しい天然医薬素材の開拓ならびに天然素材からの抗癌薬リード分子の候補となる生物活性新分子の探索を行った. 1.癌薬候補分子探索のために,多くの未利用天然薬用資源の調査・採取を行い,独自の天然物ライブラリーの構築を行い,主に細胞増殖抑制活性試験,細胞周期停止作用に関する試験,細胞外基質分解酵素阻害活性試験等に関する生物活性スクリーニングを行った. 2.タイ産熱帯植物の中で,細胞増殖抑制活性等に関して顕著な活性を示したショウガ科植物Curcuma parvifloraより新規セスキテルペン二量体parviflorene A,キョウチクトウ科植物Wrightia javanicaより,プレグナン型新規アルカロイドwrightiamine AおよびBを単離した.これらはマウス白血病細胞P388に対する細胞毒性を示した.一方,ノボタン科Melastoma polyanthumからはコラゲナーゼ抑制作用を持つフラボノイド配糖体4種を単離した. 3.国内各地において変形菌の調査・採取を行い,培養用菌株の分離および変形体の大量培養を行った.Physarum rigidumの培養変形体から新規黄色色素physarigin A-Cを単離した.一方,野外採取変形体(子実体)の成分研究も行い,Cribraria purpureaより新ナフトキノン型赤色色素cribrarione Aを単離した.また,Lindbladia tubulinaからは細胞毒性をもつ新規ナフトキノン型赤色色素dihydrolindbladione類,Cribraria cancellataからも新ナフトキノンcribrarione Bを単離した.また,Tubifera casparyiからは細胞周期阻害性をもつビスインドールarcyriaflavin Cを単離した. 4.海藻イシゲからはアルテミアサリナ毒性成分としてフロロタンニンの一種を単離した.また子嚢菌からの単離した細胞増殖抑制を示すピロン環型活性成分について詳細な化学構造を解明した.
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