プロテオーム解析による胆嚢・膵臓癌の戦略的個別治療
Project/Area Number |
15025218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川邊 隆夫 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40195136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊地知 秀明 東京大学, 医学部附属病院, 医員
川上 高幸 東京大学, 医学部附属病院, 医員
金井 文彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70334399)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
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Keywords | 胆嚢癌 / 膵癌 / 二次元電気泳動 / differential display法 / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
二次元電気泳動ラージゲルを比較することによるdifferential display法をもちいて、肝癌患者血清の治療前後に共通して消失・出現するタンパク質を選別し、同定した。データの信頼性より高めるためマイクロアレイのデータ解析の手法を応用し統計学的な処理を加えることで、より信頼性をもって疾患と関連性のある幾つかのタンパク質を同定できた。結果治療後に減少するタンパクには、メジャーなタンパクであるアルブミンやアポリポプロテインA-IVの他に、alpha2-HS-glycoproteinやZn-alpha2-glycoproteinなどの糖鎖修飾タンパクが見出された。治療後に出現する共通タンパクスポットにはハプトグロビンやHemopexin、leucine-rich alpha-2-glycoprotein、SAA(amyloid related serum protein)などが含まれていた。サンプルに対してはウェスタンブロットにて確認した。 同様の手法を用いて、胆嚢・膵臓疾患についても治療前後の血清タンパク解析を試みた。しかし、胆嚢・膵臓疾患患者については、二次元電気泳動の結果に一定の傾向がみられず、たんぱく質の同定までにはいたっていない。これらの患者ではgemcitabineなどの抗癌剤での経過観察が数ヶ月に及ぶことが殆どであり、治療効果の著名な例のペア血清を集めるのが困難で、良質な十分な検体数で検討できていないのが、大きな要因と考えられる。対照として検討した、自己免疫性膵炎の罹患患者血清を用いて膵癌患者の膵液に対しウェスタンブロットを行ったところ、膵癌患者の膵液中には正常人血清と比較して強く反応するタンパク質があることを見出しており(二次元ゲル電気泳動、二次元ウェスタンブロット法を用いて現在特定を進めている)、技術的には問題点はなく、今後の更なる検討で何らかの成果が得られるものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)