活性酸素消去酵素の細胞選択的ターゲティング・遺伝子導入によるがん転移抑制
Project/Area Number |
15025233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋田 充 京都大学, 薬学研究科, 教授 (20135594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 茂 京都大学, 薬学研究科, 助手 (20322307)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 癌転移 / 活性酵素消去酵素 / マトリックスメタロプロテアーゼ / デリバリー / カタラーゼ / ルシフェラーゼ / マクロファージ |
Research Abstract |
カタラーゼ(CAT)の標的部位選択的デリバリーによる癌転移抑制メカニズムの解明ならびに癌転移治療法の確立を目的として、マウスメラノーマ細胞B16-BL6にホタルルシフェラーゼ遺伝子をコードしたプラスミドDNAを導入することにより、ルシフェラーゼを安定に発現する癌細胞株B16-BL6/Lucを作成した。作成した癌細胞株のルシフェラーゼ活性を指標に、定量的かつ速度論的に評価可能な新規癌転移解析法を開発し、CAT誘導体による転移抑制機構の解明ならびに治療効果の増大を試みた。B16-BL6/Luc細胞をマウスfootpadに移植し、肺への遠隔転移を生じる自然転移モデルにおいて、投与24時間後にはすでに肺中に癌細胞が検出され、その数は経時的に増大した。このとき、癌原発部位を切除することにより肺微小転移巣の癌細胞の急激な増殖が認められたが、癌原発部位切除直前にCAT誘導体、特に血中滞留型PEG-CATの投与により著明な癌細胞増殖抑制効果が認められた。癌原発巣の切除により、異所腫瘍組織での血管新生は亢進したが、これもPEG-CAT投与により顕著に抑制された。また、培養したマウス結腸癌細胞colon26とマウスから採取した肝実質細胞およびマクロファージとを共培養することで、マクロファージから大量の活性酸素が生成することが示され、これに伴い肝実質細胞がMMP-9を過剰に産生することが明らかとなった。このとき、CATを添加することでMMP活性の上昇は著しく抑制された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)