ミトコンドリアゲノム解析と発癌危機管理に関する総括的研究
Project/Area Number |
15026216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西川 学 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00347494)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 発癌 / ミトコンドリア / ミトコンドリアDNA / 炎症 / 肝癌 / 慢性肝炎 / 大腸癌 / 潰瘍性大腸炎 |
Research Abstract |
現在、世界的にミトコンドリアDNA変異と発癌との関係が注目されているが未だその因果関係は明らかではない。申請者らは、炎症性発癌組織において極めて多くのミトコンドリアDNA変異が蓄積していることを世界で初めて発見した。驚いたことに、正常組織であっても慢性炎症により本変異が経時的に蓄積してある閾値を越えると発癌することを突き止めた。そこで、臨床検体を用いて、頭頸部癌、肝細胞癌(ウイルス性肝炎由来)、大腸癌(潰瘍性大腸炎由来)とその発生母地となるそれぞれの炎症組織においてミトコンドリアDNAの変異のパターンを解析した。頭頸部癌に関しては喫煙との正の因果関係が得られた。ウイルス性肝炎による発癌例の肝組織では単発例よりも多発発癌例の方に変異が多いこと、インターフェロン投与により変異に抑制がかかること、変異が少ないほどインターフェロンが有効であることが判明した。潰瘍性大腸炎症例の大腸粘膜では、炎症部・非炎症部・前癌病変とされる偏平隆起においてほぼ同一の変異の存在が判明した。本研究で構築したデータベースを公開することにより、これまでは患者個々人が漠然と恐怖を抱いていた発癌の危険度に関し、個人・組織・国の単位で早期にリスク管理することを目指す。発癌の高危険度群では、徹底した検索により癌の早期発見・治療が可能となる。さらに、患者の状況に応じた健康診断システムや健康管理システムを構築することにより、これまでとは全く異なる基準で新たな癌医療を展開することができる。このような研究は世界でも類を見ず、人類の抱えた最大の課題である「癌」に立ち向かう新たな戦略的基礎が確立され、患者のQOL向上や癌医療経済を飛躍的に改善することを切望する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)