シナプス前終末内カルシウムストアによる中枢シナプス可塑性の調節機構
Project/Area Number |
15029237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University (2004) Kobe University (2003) |
Principal Investigator |
神谷 温之 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10194979)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 海馬 / シナプス伝達 / カルシウム / カルシウムイオン / カルシウムストア |
Research Abstract |
カルシウムイオンは、シナプス前終末からの伝達物質放出に必須であるばかりでなく、その活動依存的な調節機構にも重要な役割を果たしている。シナプス前部でのカルシウム動態を制御する因子のうち、細胞内カルシウムストアの役割に関しては不明な点が多い。本研究ではリアノジン受容体を介した細胞内カルシウムストアからのカルシウム放出機構がシナプス前終末内カルシウム動態の調節に関与する可能性について、海馬CA3野苔状線維シナプスを対象として検討を行った。苔状線維シナプス前終末における細胞内ストアからのカルシウム放出がシナプス可塑性の誘発に寄与しうるかについて検討するために、リアノジン受容体からのカルシウム放出を促進するカフェインの作用を検討した。苔状線維シナプス伝達はカフェイン投与により著明に亢進し、また、カフェイン除去後は長期抑圧を示した。リアノジン受容体が長期可塑性の誘発を直接的に制御しうることが示された。また、その機序を明らかにするために、光学的に苔状線維シナプス前部のカルシウム動態を測定した。リアノジン受容体を介した細胞内ストアからのカルシウム放出を阻害するTMB-8を投与すると、単発刺激によるシナプス前部でのカルシウム上昇にはほとんど影響を与えず、高頻度刺激によるカルシウム上昇を選択的に抑制した。苔状線維終末に発現するリアノジン受容体がカルシウム誘発性カルシウム放出(calcium-induced calcium release ; CICR)の機構を介して繰り返し刺激によるシナプス前部でのカルシウム動態を増幅する可能性が考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)