ショウジョウバエ感覚神経細胞の誕生からネットワーク形成まで
Project/Area Number |
15029257
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | National Institute for Basic Biology (2004) Okazaki National Research Institutes (2003) |
Principal Investigator |
中村 真 基礎生物学研究所, 形態形成研究部門, 助手 (30212103)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
|
Keywords | ゲノム / シグナル伝達 / 生理 / 脳 / 神経 / 味覚 / 発生・分化 |
Research Abstract |
ショウジョウバエの末梢感覚器官は一層の上皮細胞組織から誕生し、その場に応じた誘導を受け、機械感覚器や化学感覚器へと分化する。ショウジョウバエの翅前縁部にある味覚受容器は、一本の感覚毛の基部に5種類の感覚神経細胞の細胞体が存在し、それぞれ特異的な機能を担っていると考えられている。本研究では、エンハンサートラップ法を利用することにより、味覚神経細胞に特異的にレポーターを発現する系統を167系統単離した。これらのうち、129系統で、トラップしている遺伝子(候補)を同定した。これらエンハンサートラップ系統をマーカーとして用いることによって、5種類の味覚神経細胞の識別を行った。その結果、#15,#39,#47系統の発現を基に、5種類の神経細胞を完全に識別することができた。さらに約30系統のエンハンサートラップ系統のマーカー発現を、5種類の神経細胞に対応付けすることができた。また、hid,grm,rprなど細胞死誘導因子を発現することにより、選択的に一部の神経細胞を除去する実験系を構築することができた。これら実験系を電気生理学的な手法と組み合わせることにより、個々の味覚神経細胞の機能をより詳細に解析することが今後期待される。 我々が味覚関連遺伝子として以前単離したdefective proboscis extension response(dpr)は、Ig-domainを2個もつ膜タンパク質をコードしている。これまでに我々は、Dprに構造上類似のタンパク質がゲノム上に20種類あることを見いだしている。これらIg-domainタンパク質の機能解析を行った結果、Dpr-1,Dpr-2,Dpr-3は何れもホモフィリックな接着活性を持つ膜タンパク質であることが明らかとなった。これらは、味覚神経細胞での発現が認められることから、Dprファミリー分子は味覚神経の機能に特に重要な機能を持つことが推測さる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)