中枢神経系の層形成過程においてニューロンが特定の層を認識する分子メカニズムの研究
Project/Area Number |
15029262
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
中川 真一 独立行政法人理化学研究所, 高次構造形成研究グループ, 研究員 (50324679)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 層形成 / 神経節細胞 / 錐体光受容細胞 / single cell PCR / サブトラクション / 移動 / 網膜 / マウス / 層構造 / 単一細胞 / PCR / Math5 / Crx |
Research Abstract |
中枢神経系の様々な領域で、特定の機能を持ったニューロンおよびグリア細胞が決められた位置に一列に並んだような、規則的な層構造が見られる。この層構造が形成される過程でそれぞれの細胞が細胞タイプに応じた目的地をどのように認識しそこへ移動してゆくのかを調べるために、我々は網膜をモデルシステムとして研究を進めてきた。網膜の神経節細胞と錐体光受容細胞は発生の初期、ほぼ同じ時期におなじ神経上皮のアピカル側で最終分裂を行うが、その後生み出された細胞は正反対の方向へ移動してゆく。すなわち神経節細胞は基底膜側に移動してゆくのに対し、錐体光受容細胞はアピカル側に戻ってきてそこで細胞層を形成する。我々はこのような振る舞いの違いはそれぞれの細胞タイプで特異的に発現している遺伝子によって制御されていると考え、以下のような実験を行った。まず、これらの細胞が移動をしているような時期のマウスの網膜を単一の細胞に解離し、それぞれの細胞からPCRによるバイアスを抑えるような条件のもとでcDNAを合成した。次にサザンプロット上でマーカー遺伝子の発現を調べることで、それぞれのcDNAがどの細胞タイプに由来するものかを遡及的に同定した。このようにして選んだ神経節細胞由来のcDNAと錐体光受容細胞由来のcDNAを用いてサブトラクションライブラリーを作製し、それぞれの細胞由来のプローブでディファレンシャルスクリーニングを行った。さらにこれらのスクリーニングで得られた候補遺伝子の発現をin situハイブリダイゼーションを用いて調べた結果、9種類の神経節細胞特異的遺伝子と3種類の錐体光受容細胞特異的遺伝子を同定することに成功した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)