Project/Area Number |
15030201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
志田 壽利 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00144395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
博多 義之 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (30344500)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | ヒトレトロウイルス / RNA / 輸送 / CRM1 / RNA輸送 / HIV / HTLV-1 / 多量体化 |
Research Abstract |
今年度、エイズウイルス(HIV)がラットで増殖できない原因を追求するために、ウイルスRNAの核外輸送過程を検討した.まず、ウイルス輸送因子Revがラット細胞で機能するかどうかを2種類のレポーターを用いて調べた.1つはHIVゲノムのenv領域にCAT遺伝子を挿入したもの(pDM128)、2つ目はHIVのほぼ全長を持つものである.PDM128を用いてCATの生産量で測定するとRevは十分効率よく働くが、後者のレポーターからはGag/Envがヒト細胞の1/100程度しか生産されなかった.ウイルスRNAの核から細胞質への輸送を半定量PCR,定量PCRで測定したところ、両細胞間で差がなかった.また、Gagタンパク質は両細胞中で安定であった.この結果はウイルスRNAがヒト細胞中で効率よく翻訳されるとこを示唆している. 次に細胞輸送因子であるCRM1が原因であるかどうか調べた.ラット細胞にヒトCRM1を導入すると、Gagタンパク質が約10倍効率よく生産された.ウイルスRNAの輸送効率は変わらなかった.これらの結果は、ヒトCRM1は核から細胞質へのRNA輸送を司るだけではなく効率の良い翻訳にも関与していることを示唆している.ラットCRM1はウイルスRNAを輸送できるが、効率的な翻訳を行えない。これはCRM1の新機能の発見である。 次に、ヒトCRM1を恒常的に発現するラット細胞を作製して、HIVタンパク質と感染性子孫ウイルスが生産されるかどうか調べた.いずれもヒト細胞に準じる生産量であった.このことは、ラットでHIVが増殖できない1原因がCRM1にあることを示している.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)