真核細胞の翻訳制御の分子レベルでの解析:再構成翻訳開始系を用いて
Project/Area Number |
15030242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
今高 寛晃 独立行政法人理化学研究所, タンパク質大量発現・精製研究チーム, 上級研究員 (50201942)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 翻訳開始 / 再構成 / 複合体 / リコンビナント / cell-free / ceel-free翻訳系 / 糖タンパク質 / 翻訳開始因子 / 翻訳 / 真核細胞翻訳開始 |
Research Abstract |
真核細胞翻訳開始の再構成を進めるため、複数のサブユニットから構成されているelF3(eukaryotic initiation factor 3)を昆虫細胞よりリコンビナント体(組み換え体)を得ることにした。 elF3は11のサブユニットから構成されている。そこで三つのバキュロウイルスを用いて11個のサブユニットを同時発現させた。数種のクロマトグラフィーを経て極微量の複合体と考えられる精製品が得られ、活性が確認された。 再構成系を補完する意味で細胞抽出液を用いてcell-free翻訳系をヒトの培養細胞を用いて完成させた。細胞抽出液に翻訳開始因子を加えることにより、従来使用されてきた兎網状赤血球の抽出液を遥かに上回るタンパク質合成能を持つヒト細胞由来cell free翻訳系の樹立に成功した(特許出願2004-333250)。 また、上述のcell-free系の応用も行った。哺乳動物のタンパク質の三分の一には糖鎖が付加されていると考えられている。そして、多くの実験は糖鎖が発生、分化、増殖、そして癌化に深く関わっていることを示している。糖タンパク質を生化学的に解析する場合,それをリコンビナント体として調製することが必要となる。生きた細胞で糖タンパク質を発現させて、それを精製する方法があるが、in vitroで合成できればもっと手軽に手に入れることができる。In vitro (cell-free)での糖タンパク質の合成はいままで兎網状赤血球の抽出液(reticulocyte lysate : Retic)に犬膵臓マイクロソーム(糖付加をする細胞内器官)を添加して行われてきた。本研究において我々はヒト細胞抽出液を用いたcell-free系にて効率良く糖タンパク質を合成することに成功した(特許出願2004-333251)。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)