ユビキチン関連蛋白質によるポリユビキチン鎖識別・運搬と仕分けの制御
Project/Area Number |
15032241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小林 英紀 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20150394)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 蛋白質分解 / プロテアソーム / ユビキチン / UBL-UBAタンパク質 / 出芽酵母 / ポリユビキチン化 / ユビキチン関連蛋白質 / Dsk2 / ポリユビキチン / シャペロン / 翻訳制御 / ストレス |
Research Abstract |
出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeのDsk2は、N末端領域のユビキチン様配列(UbLドメイン)を介してプロテアソームと結合し、C末端領域のUBAドメインを介してポリユビキチン鎖と結合することにより、ポリユビキチン化した基質をプロテアソームへ輸送する機能を持つ。 細胞内のDsk2の機能に関与する因子を同定するため、DSK2の過剰発現による生育阻止に対し耐性を示す変異株の分離を行い、sem1変異株を分離した。SEM1は、sec15-1のマルチコピーサプレッサーとして同定された、89アミノ酸からなる蛋白質をコードしている遺伝子である。SEM1破壊株由来の細胞抽出液を用いてイムノブロットを行ったところ、ポリユビキチン鎖の蓄積が見られた。SEM1破壊株においてプロテアソームの基質蛋白質の分解が遅れていた。次にプロテアソームのサブユニットの変異であるrpn1-821とsem1Δの2重変異株、及びpre2-75とsem1Δの2重変異株を作製したところ、制限温度が低下した。これらのことから、Sem1が生体内においてプロテアソームの機能に関与することが示唆された。 また、26Sプロテアソームの免疫沈降を行ったところ、Sem1蛋白質が26Sプロテアソームの19Sサブユニットと共沈することが分かった。また、SEM1破壊株において、26Sプロテアソームが不安定になることが明らかとなった。以前より報告されていた、19Sサブユニットの安定性に関与するサブユニットRPN10は、SEM1と遺伝学的相互作用を示し、rpn10Δsem1Δ二重破壊株は制限温度の低下を引き起こした。またこの二重破壊株由来の26Sプロテアソームはsem1Δ株よりもさらに不安定であることが明らかとなった。以上のことから、Sem1はプロテアソームの安定性に寄与するプロテアソームの19S RPの構成因子であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)