Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
二酸化チタンと生体分子,微生物細胞との相互作用について検討した.まず,プラスミドDNAを対象に,致命的な損傷を誘引しない条件下におけるin vitro DNA損傷を定量的に評価する指標P_0(酸化ストレスに耐えるDNAポテンシャル)を提示した.次に,切断されていないDNAによる大腸菌の形質転換効率を求め,この評価指標がin vivoでのDNAの機能損傷度を評価する上で有効であることを示した.また,光励起された二酸化チタンから生じる活性酸素種(ROS)に起因する刺激により増殖促進効果を示した大腸菌株と元の菌株間での遺伝子発現様式の差異をDNAマイクロアレイにより解析し、ROSストレスに応答して発現量が顕著に増加する機能未知遺伝子を選出した.これらの遺伝子(yfiD, yggB, yggE)について,酸化ストレスに対する防御効果の有無を検討し,yggEが細胞の増殖促進および細胞内ROS量低減に効果があることを明らかにした. 流通型の光不活性化リアクターにおけるファージ不活性化を検討するため,二酸化チタン薄膜を付与した管型リサイクル反応器を作製し,大腸菌ファージMS2の不活化実験を行った.ファージ相対力価の対数値は光照射時間に対して直線的に減少し,線速度uを大きくしたほうがファージの不活化速度定数は増大した.また,線速度が遅い領域では管型反応器の入口から出口までの転化率はほぼ1となった.その後速度の増加に伴って転化率は徐々に減少し,u=0.53m/s以上では転化率は反応器全体で反応が起きていると仮定したときの計算値に近い値となった.
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