強光子場における光化学反応の量子コヒーレンスと反応制御
Project/Area Number |
15035201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山崎 巌 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80002111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 信一郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10262601)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | コヒーレント光化学反応 / 量子コヒーレンス / 超短パルスレーザー / 励起エネルギー移動 / 分子配列系 |
Research Abstract |
本研究の目的は(1)分子配列系光化学反応における量子コヒーレンスの問題を、レーザー光強度との関連において調べ「分子配列系コヒーレント光化学」を実験的理論的に確立すること、(2)反応量子位相制御による反応の制御を確立することである。本年度の研究成果は次の通りである。 (1)コヒーレント励起子伝搬を示す新しい分子配列系の発見 これまでアントラセン、ペリレンなどの分子二量体について、相互作用によって分裂した2つの状態を超短パルスレーザーでコヒーレントに励起することによって、蛍光異方性減衰のうえに量子ビートが現れることを見い出し、これが量子系の時間発展において2つの状態の間で回帰振動によるものであることを確かめた。本年度はサイズの大きなポルフィリンデンドリマーについて、同様な量子ビートが見い出され、これらの結果は、分子系におけるコヒーレント光化学反応のはじめての観測として位置付けられる。 (2)液晶光変調器を用いた位相ロック2重レーザーパルス照射法による量子干渉測定装置の完成 液晶光変調器を用いて、2つのレーザー光の相対位相を可変にして、かつ高い精度で固定化し、自動制御機構をふくめた干渉計測装置を新たに製作した。その結果、アト秒時間領域にまで、レーザー光位相が保障され、分子二量体およびポルフィリンデンドリマーにおける反応の位相干渉効果を観測することができ、また2重パルスの光の位相を変えることにより、反応制御の動作を確認することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)