Project/Area Number |
15036220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野崎 京子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60222197)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | キラル遷移金属錯体 / 触媒 / 不斉重合 / エポキシド / 二酸化炭素 / 共重合 / ポリカーボナート / 不斉増幅 |
Research Abstract |
分子触媒による触媒的不斉合成という領域を高分子合成に適用し,キラル遷移金属錯体によって新しく高分子主鎖に生じるキラリティを正確に規制することで,アキラルなモノマーから効率よく光学活性高分子を合成する手法の開発をはかった.特に(1)キラル亜鉛錯体によるエポキシドと二酸化炭素との交互共重合,(2)その共重合反応の反応活性種および反応機構の解明,ならびに(3)その共重合反応における非線形現象について詳細な検討をおこない,以下の成果を挙げた. 1.ジエチル亜鉛,光学活性アミノアルコール,エタノールから調製したキラル亜鉛二核錯体をもちいて,シクロヘキセンオキシドと二酸化炭素の不斉交互共重合をおこない,ジオールユニットの鏡像体過剰率が80%であるイソタクチシチーポリカーボナートを合成することに成功した.また,この重合はリビング的に進行していることがわかった. 2.合成した共重合体の末端構造を解析することにより,重合開始反応は亜鉛-エチル結合への二酸化炭素の挿入反応であることを明らかにした.また速度論実験をおこない,成長反応においては単核亜鉛錯体二つが共同的に機能することによって,エポキシドが開環しているということを解明した. 3.さまざまな光学純度のアミノアルコール配位子をもちいて重合をおこなった結果,不斉合成重合でははじめての例となる不斉増幅現象を確認した.同じ絶対配置の配位子二つを含むホモキラル亜鉛二核錯体と,逆の絶対配置の配位子一つずつを含むヘテロキラル亜鉛二核錯体の構造を解析することにより,不斉増幅現象がそれら二つの錯体間の安定性の差に起因することを明らかにした.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)