蛋白質キャビティーを反応場とする新規錯体構築法と機能制御
Project/Area Number |
15036229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上野 隆史 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 助手 (70332179)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 水素化 / フェリチン / パラジウム / ナノクラスター / 超分子 / 蛋白質 / 不均一系触媒 / ナノバイオ |
Research Abstract |
近年、超分子かご状化合物の内部空間を反応場とした化学反応系の構築が注目されている.この方法を用いれば、超分子を精密に設計することで、内部空間での反応に様々な選択性を賦与することが可能となる.特に、タンパク質は精密な高次構造を形成している非常に魅力的な超分子化合物であり、これまでも、タンパク質を金属化合物と複合化する研究が報告されてきたが、その複合体による触媒反応を制御するまでには様々な問題をクリアする必要がある.そこで、本研究では球状タンパク質であるフェリチンに着目した.フェリチンは、生体内で鉄を貯蔵する働きを担い、24個のサブユニットから形成されたその構造は、外径が12nm、内部に8nmの空洞があり、ここに鉄が貯蔵される.また、フェリチンの内部と外部をつなぐチャネルとして、サブユニット同士が交差することで作り上げられた3回対称と4回対称の2種類のチャネルが存在する.これらのチャネルを通り、金属イオンや有機分子がフェリチンの内部へと進入する.そこで、フェリチン内部を利用したPdナノ粒子作成、および作成したPdナノ粒子を触媒としたサイズ選択的オレフィン水素化反応を行ったところ、CH_2=CHCONH_2の水素化反応ではTOFが71.5となり、フェリチン1分子当たりに換算すると、TOF=33,000に相当し、Pd・apo-ferritin内に一度に約5,000個の基質を取込可能であり、Pd・apo-ferritin当たりのTOFに換算すると、1時間でPd・apo-ferritin内部の基質の総入れ替えが7回生じたことがあきらかとなった.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Publications] Ueno, T., Ohashi, M., Kono, M., Kondo, K., Suzuki, A., Yamane, T., Watanabe, Y.: "Crystal Structures of Artificial Metalloproteins : Tight Binding of Fe^<III>(Schiff Base) by Mutation of Ala71 to Gly in Apo-Myoglobin"Inorg.Chem.. (In press). (2004)
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