有機ケイ素化合物を用いる汎用型クロスカップリング反応とタンデム反応の開発
Project/Area Number |
15036236
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
檜山 爲次郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (90026295)
|
Project Period (FY) |
2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | クロスカップリング / 有機ケイ素化合物 / パラジウム / ビアリール合成 / タンデム反応 |
Research Abstract |
有機ケイ素化合物と有機ハロゲン化物のクロスカップリング反応は有機合成上きわめて有用な反応であるが、利用できるケイ素反応剤は酸や塩基、湿気に敏感なものに限られている。本研究ではケイ素上がすべて有機基で置換された安定なケイ素化合物を用いるクロスカップリング反応の開発、およびケイ素原子上の有機基を効率よく利用したタンデム反応を開発して、有機ケイ素化合物を用いるクロスカップリング反応の実用的意義を向上させることが目的である。まず酸や塩基、湿気に対して非常に安定で調製・取り扱いの容易なトリアリル(アリール)シランとフッ化テトラブチルアンモニウムを反応させた後、いろいろなパラジウム触媒存在下、ヨウ化、臭化および塩化アリールとの反応を検討したところ、ヨウ化ならびに臭化アリールではPd-PCy_3触媒/DMSO-H_2O(10:1)溶媒が、また塩化アリールの反応ではPd-(2-dicyclohexylphosphino-2',4',6'-triiospropylbiphenyl)触媒/THF-H_2O(20:1)溶媒が最適条件で、いろいろなハロゲン化アリールとのクロスカップリング反応が極めて収率よく進行することが分かった。またTHF-H_2O溶媒をt-BuOHに替えると、フェノール誘導体から簡単に合成できるアリールトシラートの反応も進行することが分かった。次にケイ素上のアリル基を脱離基としてのみならず反応剤としても利用するために、トリアリル(フェニル)シランと4-ブロモベンズアルデヒドとの反応をまず無水条件下で行い、ワンポットでPd触媒を加えてクロスカップリング反応させたところ、アリル化-クロスカップリング生成物が良好な収率で得られた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)