高い求核能力をもつアート型スズ錯体の開発と高効率触媒としての利用
Project/Area Number |
15036244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
芝田 育也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10196420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 章夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20144438)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 還元的アミノ化 / スズ錯体 / ピロール / 複素環 / ヒドロシラン |
Research Abstract |
スズヒドリド中性錯体 還元的アミノ化はアミンとカルボニル化合物とから一段で2級アミンを得られる有機合成上、重要な反応である。イミンを単離する必要のないことから適用範囲が極めて広くなるが、一方でカルボニル基やアミンと反応せず、イミンへの高い選択性を持った還元剤の開発が必要となる。 そこで新規にBu_2SnClH-HMPA錯体を開発した。アニリンとベンズアルデヒド存在下、Bn_2SnClH-HMPA錯体を作用させると、選択的に還元的アミノ化が進行し、2級アミンが得られた。本反応はヒドリド還元に先立ちスズハライドとのイミニウム塩形成によるイミンの活性化が鍵となる。本還元剤は特に高いイミン選択性を持ち、分子内にエノン部位とホルミル基が隣接して存在しる基質においてもホルミル基での還元的アミノ化が優先し、生成したアミン部分の分子内環化が可能である。この結果、各種ピロール類の有効な合成法になる。またこの分子内にエノン部位とホルミル基が隣接して存在しる基質は各種複素環合成の前駆体としての利用法を開発している。また、ヒドロシランを水素源に用いることにより、スズヒドリド錯体を触媒とすることが可能になった。触媒サイクルとしては、スズ錯体による還元的アミノ化の後、生成したスズ-窒素結合がヒドロシランと反応し、シリル化されたアミンを与えると同時にスズ触媒が再生される機構が考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)