ニトロゲナーゼの窒素固定反応に関する理論化学的研究
Project/Area Number |
15036252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
茂木 孝一 九州大学, 総合理工学研究院, 助手 (30304835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徐 強 産業技術総合研究所, 生活環境系特別研究体, 主任研究員 (50357232)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 窒素固定 / 鉄硫黄蛋白質 / ニトロゲナーゼ / 密度汎関数 / RASSCF法 / {Fe_8S_7} / {Fe_7MoS_9} / FeMoco |
Research Abstract |
生態系が行う窒素循環において、ニトロゲナーゼが行う空気中の窒素分子をアンモニアに変換する窒素固定は、最も重要な生物反応である。ナイトロゲナーゼは、反強磁性状態にある{Fe_7MoS_9}及び{Fe_8S_7}を骨格中心にもち、電子伝達反応を行いながら常温・常圧条件下で窒素固定を行っている。本研究では、密度汎関数法および多配置関数法(RASSCF法)を用いて、ニトロゲナーゼ骨格中心の{Fe_7MoS_9}及び{Fe_8S_7}クラスターの電荷移動反応と窒素固定反応を理論的に明らかにした。電荷移動反応の過程で、いずれのクラスターもその骨格を保持する。{Fe_7MoS_9}および{Fe_8S_7}のいずれにおいても-1価の電荷で最安定構造であった。モリブデン挿入された{Fe_7MoS_9}の特徴は、{Fe_8S_7}より小さなエネルギー差で電荷移動可能であり、各電荷状態に低い励起状態が存在し、容易に電荷移動が可能であることである。2つのクラスターは電荷移動に関与する金属が全く異なり、{Fe_8S_7}ではクラスター中心の四つの鉄に存在するFe(3d)軌道の電子密度が変化するに対して、{Fe_7MoS_9}ではMo(3d)軌道の電子密度の変化が大きく、窒素固定反応の初状態にFeMocoのモリブデンが大きく関わってくる。窒素分子の挿入反応では、{Fe_8S_7}には窒素分子が全く挿入されないのに対し、{Fe_7MoS_9}では窒素分子の挿入により窒素分子の分子間距離も伸張する。これらの窒素分子の挿入反応では、窒素分子のπ^*軌道が電子受容体となるが、それぞれのクラスターの電子供与に関わる軌道(SOMO)の軌道エネルギーが異なり、窒素分子のπ^*軌道と、{Fe_8S_7}^<1->では全く相互作用をしないのに対し、{Fe_7MoS_9}^<1->では大きな相互作用を行う。これらの結果は、ニトロゲナーゼの窒素固定反応を解析する大きな足がかりとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Publications] Mogi, K., Sakai, Y., Sonoda, T., Xu, Q., Souma, Y.: "Geometries and Electronic Structures of Group 10 and 11 Metal Carbonyl Cations, [M(CO)n]x+(M^<x+>=Ni^<2+>,Pd^<2+>,Pt^<2+>,Cu^+,Ag^+,Au^+;n=1-4)."Journal of Physical Chemistry A. 107(19). 3812-3821 (2003)
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