生殖細胞の初期化と分化能を司るエピジェネティクス機構の解明
Project/Area Number |
15039234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
秦 健一郎 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (60360335)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 発生・分化 / 遺伝学 / ゲノムインプリンティング / DNAメチル化 / 幹細胞 / 配偶子 / 生殖細胞 / エピジェネティクス / ゲノム |
Research Abstract |
本研究では、DNAメチル化やヒストン修飾等のエピジェネティクスによる生殖幹細胞分化制御の理解を通して、幹細胞を特徴付けるエピジェネティクスを明らかにすることを目的とした。平成15年度は、変異マウス精巣の、免疫組織学的解析と、透過型電子顕微鏡による超微細構造の解析を行った。その結果、変異マウス生殖細胞は、減数分裂の初期までしか分化していないことが明らかとなった。また、変異精原細胞の電顕像は、電子密度の高い異常な核形態を呈し、精細管基底膜との接着面が不整であった。変異マウスに少量遺残した生殖細胞を回収する系を確立し、平成16年度は、これらの微量な生殖細胞から回収したゲノムDNAを用い、DNAメチル化解析を行った。その結果、変異マウスの卵子形成過程で起こる異常とは異なり、オス生殖細胞では、必ずしもインプリティング遺伝子のDNAメチル化は失われていなかった。また、領域によっては、むしろDNAメチル化が亢進している領域も見つかり、その生理的意義に関してさらに解析中である。また、正常マウスと変異マウスの精巣を用いて行ったDNAマイクロアレイの結果を元に、実際に変異マウス精巣で発現量が変動している遺伝子に注目してプロモーター領域のDNAメチル化状態を解析したが、明らかなDNAメチル化状態の差は認められなかった。ところが、変異マウス精巣では、レトロトランスポゾンのひとつであるIAPの発現量が上昇しており、実際に同領域が低DNAメチル化状態であることが確認された。現在これらの結果を投稿準備中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)