Project/Area Number |
15520458
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
History of Europe and America
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
坂下 史 東京女大, 文理学部, 助教授 (90326132)
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Project Period (FY) |
2003 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 西洋史 / イギリス / 公共性 / 救貧 / 都市 / 地域 / ヴォランタリズム / 行政 |
Research Abstract |
本研究は、近代イギリスにおける行政改革の実践と公共政策の策定の過程に迫るために、救貧社と呼ばれる救貧行政を実践する組織を研究対象にしている。(1)昨年度につづき本年度も、都市の行政制度の抜本的な改革や都市住民の行政に対する期待の変容がみられた18世紀の最末期から19世紀前半期の救貧社の活動について検討した。その際、地方都市エクセタとノリッジを事例として取りあげた。(2)また、都市の政治社会における「公=おおやけ」の観念を明らかにするために、都市支配層=都市エリートによる社会改良活動に着目し、その思想的背景と社会的意味を探った。(3)さらに、同時期のロンドンの社会文化的な状況についての研究を本格的に検討し、比較の視点を得るための材料を集めた。 本年度の研究実績は、以下の3点にまとめられる。 1.資料(史料)の収集 (1)国内:救貧法関係の研究文献および史料の収集。18世紀ロンドンの社会文化史関連文献の収集。 (2)国外:8月後半に実施したイギリス(オックスフォード、ロンドン)での調査を通じて、救貧社の活動にかかわる史料を収集。 2.中間的成果の発表 「日本西洋史学会第55回大会」(2005年5月、於神戸大学)において企画された「小シンポジウム近代イギリスにおける公共圏」で、問題提起者の一人として口頭報告をおこなった。ここでは、近代イギリスにおいて「公=おおやけ」の問題がどのように捉えられていたのか、またこの問題がこれまでどのように研究されてきたのかを振り返った。これは、救貧社の活動、さらには近代イギリスの行政改革と公共政策の関係を広い歴史的な文脈のなかに置いて再検討することに連なっている。 3.成果の公表(「11.研究発表」欄を参照)。 これまでのところ、史資料の収集はほぼ順調に進んでいる。研究成果については、中間的な成果を順次口頭報告のかたちで提示し、これに対する批判とコメントを求めている段階にある。今後、これらの報告で提示した研究成果の完成度をさらに高め、活字として発表していくことが課題である。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)