Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
1.調査経緯は,平成15年度に引続き、東京都港区・渋谷区在住の外国人駐在員家族にたいし、生活圏に関するWEB調査(〜6月),生活圏/日本人家族との交流に関する面接調査を実施した(〜7月)。また,東京都港区・渋谷区在住の日本人家族にたいし、生活圏に関するアンケート調査(5月),生活圏/外国人家族との交流に関する面接調査(6月)を実施した。 2.調査結果として,(1)生活圏調査で,外国人駐在員家族と日本人家族の生活圏の重なりは確認されたが,(2)日本人家族の人間関係圏が近距離・同心状であったのに対し,外国人のそれは遠距離・点在型であり,両圏が交わることはなく,(3)両者はほぼ毎日同じ時間に同じ場所で遭遇しながらも,両者間に交流が生じていないことが定点観察によって確認され,(3)面接調査からは,両者の交流は,目的型・単発型交流(例:パーティなど)に限定され,日常的レベルでの精神交流は無に等しいことが判明した。 3.ここまでの調査をもとに,平成15〜16年度の研究成果の一部を「8^<th> European workshop on Ecological Psychology」(イタリア,6月26-29日)で発表,平成16年度の研究成果の一部を「Mind, Culture and Evolution Conference」(カナダ,7月15-17日)で発表した。 4.ここまでの調査により,仮説として唱えた「ガラスの衝立」の存在が確認された。つまり,駐在員家族と日本人家族の交流は,生活圏を共有し,「知り合いたい」という気持ちはあっても,実際にはそれを阻害する「目に見えない精神的な壁」によってさえぎられていることがわかった。
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