Project/Area Number |
15591448
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
柴田 昌彦 日大, 医学部, 助教授 (10226178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 久雄 日本大学, 医学部, 助手 (10307829)
阿部 英雄 日本大学, 医学部, 助手 (80318394)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 免疫抑制 / CARS / サイトカイン / 腫瘍免疫 |
Research Abstract |
癌患者で細胞性免疫能が抑制されることは良く知られた事実である。この機序には外科侵襲におけるCARS(compensatory antiinflammatory response syndrome)に類似した状態の免疫反応が関与すると推測された。これらを検討するために以下の研究を行った。健常成人と胃・大腸癌111例を対象に、細胞性免疫能の活性化指標あるいはその反応性抑制因子とされる可溶性IL-2,TNF受容体(sIL-2R,sTNF-R1)、ネオプテリン(NPT),IL-1 receptor antagonist (IL-1ra)の各血中濃度、代表的免疫抑制Th2サイトカインであるIL-6,IL-10の血中濃度を測定し検討した。IL-6およびIL-10、NPTおよびIL-1raの各濃度は悪液質で上昇し、sIL-2R,sTNF-R1濃度はともに癌の進行とともに上昇した。これらは宿主の栄養指標やIAP(immunosuppressive acidic protein)値と相関し、PHA幼若化能や予後不良と関連した。また互いに有意に相関関係を示した。さらに高度進行癌患者に対してlow dose CDDP+5-FU,UFT+PSK療法を行いその前後の経過をみると、治療の前後でsIL-2R濃度は減少し、PBMCのIL-10産生能は低下し、長期生存の傾向が認められた。またこれらのPBMCのin vitroでの産生はcimetidine, protease阻害薬の添加で抑制された。癌患者のTh2優位状態は担癌末期で完成され、免疫抑制と悪液質の発現が細胞性免疫の活性化とそれに伴う抑制機構(CARS)の出現と関連する。またこの状態は化学療法やその他の薬剤により調節可能と推測され、宿主免疫能、栄養状態および予後の改善が期待された。
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