網膜色素上皮細胞による網膜下腔イオン環境制御機構の解明
Project/Area Number |
15591840
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
志村 雅彦 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (20302135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 徹 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30361075)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 網膜色素上皮細胞 / 毛様体無色素上皮細胞 / 内向き整流性カリウムチャネル / パッチクランプ法 / クロライドチャネル |
Research Abstract |
加齢黄斑変性症や網膜色素変性症などの網膜難治疾患に対して、主たる病変部位である網膜色素上皮細胞(RPE)の生理機能を細胞レベルでとらえる研究を進め、網膜色素上皮細胞に存在する内向き整流性カリウムチャネルKir7.1が網膜下腔のイオン環境の維持に大きな役割を果たしていることを電気生理学的に示すことが前回の研究で明らかになったが、今回はその局在を調べるためにKir7.1ポリクローナル抗体をミシガン大学ブレットヒューズ博士より提供され、Na-K ATPaseの局在もあわせて、組織免疫染色法にて同時に検討した。これよりブタ網膜色素上皮細胞ではKir7.1およびNa-K ATPaseがともに網膜色素上皮細胞の突起側に局在していることが判明した。同時に毛様体色素上皮細胞では無色素上皮細胞にのみ局在しており、色素上皮には存在が認められなかった。このことはKir7.1とNa-K ATPaseが主にカリウムイオンの排出が網膜、あるいは硝子体へと移動するのに重要な役割を果たしていることが示唆された。毛様体無色素上皮細胞を単離し、パッチクランプ法にて膜コンダクタンスを検討したところ、過分極での内向き整流性と同時に、クロライドチャネルと思われる脱分極相での外向き整流性電流も認められた。今回の毛様体無色素上皮細胞でのこれらの発現は、房水産生との関連性を強く疑わせるものであり、今後の緑内障研究につながるものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)